(1)冬眠にメリットはあるか?
 

冬越し

カメは、冬眠する動物だと思い込んでいる人が多い。
ところが、地方によっては真冬に岸で甲羅干しをしている姿を見ることができる。
アカミミガメなどは凍結した氷の下で動き回り、積雪の上で甲羅干しをしている。
また、暖かければ冬眠の必要がないので、子ガメのように弱い時代は温めて飼育する方が生き残る率が高い。
その代わり、冬でも餌を食べるので倍の早さで成長する。

飼育の一般書には、カメが陸上の木の根元の洞穴で積もった木の葉の中で冬眠している姿が描かれている。
しかし、真冬に池を調べると水底の泥の中に潜っているクサガメがいたり、
谷川の岸辺の水中の横穴に集団で越冬中のイシガメを発見したりする。
池に深みを作っておけば、カメはそこで勝手に冬眠する。
自然界では、この集団冬眠の時期が交尾の機会にもなっている。

姫路市立水族館館長 栃本武良 
1995年 初等理科教育 10 Vol.29 No.12 『カメ』より 日本初等理科教育研究会編集
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ヌマガメ類の越冬生態について(文献資料)は〜こちら!

 

加温越冬vs冬眠のメリット・デメリットについて考えてみました。

「水槽の水替え作業が生き甲斐!」とか、
「飼育のための出費はいとわない。」とかいう飼育者もいらっしゃるので
とらえ方はこの限りではありません。(^^ゞ

 
加温越冬 良いところ (*^-^*) 困るところ (´ヘ`;)
カメ ♪成長が続けられて体が大きく育つ。

  カメに尋ねてみないと・・・?

飼育者 ♪どんどん大きくなる。
♪愛亀と一緒に過ごせる。
▼どんどん大きくなる。
▼夏場と同じ飼育環境を維持しなければならない。
 水温・陸場の温度を25〜28℃に保つために
 水中ヒーターやライトを設置。電気代もかかる。
 
冬眠 良いところ  困るところ 
カメ ♪・・・あるようで〜ないよな? 詳しくは〜 ▼体力切れで死ぬかもしれない。
飼育者 ♪飼育管理作業が休業状態。 ▼顔が見られなくて〜さみしい。 
▼生還できるかどうか心配。

カメが冬眠して冬場の厳しい寒さと飢餓状態をくぐり抜けることで、
気温上昇につれて繁殖行動が起こり産卵することはあると思いますが、
冬眠がカメの健康に良いとか、成育を好ましい方向にもっていくとか、
そんな研究事例や話は聞いたことがありません。
冬眠しなければその分成長速度が速いけれど、
それが健康・不健康を左右する・・・とも思われません。

アカミミガメの場合、原産地とされるアメリカでも分布範囲が広いので、
北の五大湖辺りでは冬眠せざるを得ないけれど、
南の常夏に近いミシシッピー河口辺りでは冬眠しません。
シンガポールで外来種として繁殖しているアカミミガメも、
アメリカのどこから来た種なのかわかりませんけれど冬眠しません。
でも冬眠しなくても繁殖はできます。
                     2002/08/21 姫路市立水族館 湯浅義明氏の談話より

 

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