【9】

芒種〜夏至

2001年6月8日  お昼前   ちょこっとのぞいた『トライやるウィーク』活動
 


トライやるウィーク

1998年より 兵庫県では 中学2年生に実社会体験学習をさせています。
校区内の事業所や公共施設に出向いて、1日6時間×5日間、仕事を実際にやってみるのです。
学校や家庭の教育だけでは身につかない知識や技能を学び、
勤労の貴さを学び、自分を育てていく力を養い、豊かな心を育もうとの意図があるようです。

日頃、先生や家族以外の大人にあまり接する機会のない子供が、なにやら難しい年頃の中2生が、
世の大人達の仕事場に入り込んで手・足・心を働かせて仕事に
トライしてみる〜実際に仕事をやる
そんな
ウィークの活動です。今年うちのkengorou親父もK電力姫路火力発電所で体験して参りました。

ここ姫路市立水族館にも6月4日〜8日、数人の中2生がやって来て、飼育係の仕事を体験。
カメ池詣での時に、活動してるところがちょっとだけ見られたので、その様子をご報告します。

 
梅雨時分とは思えぬ程の強い日差し。お昼近いし、産卵はもう見られないだろうなぁ〜
と期待薄で沼池に来て見ると、観察デッキの真下で、変形甲羅のクサガメが、
産卵後の埋め戻し作業=コネコネ〜トントン〜コネコネ〜トントン〜を一心にやっていた。
ヨォー!と右足伸ばして土を掻き寄せては〜両足でコネコネ〜トントン。 次は左足伸ばして・・・

   (産卵情況の参照【8】小満〜芒種2001年5月25日11時〜13時アカミミガメの産卵)        

 
そこへ飼育係さんの声〜「お〜い!◎◎君と▽▽君、赤旗のとこの卵、掘り出しといてやぁ〜

それまでお池の外周のコンクリート通路をデッキブラシで掃除してたトライやる兄ちゃんの二人、
はぁ〜い。」の気のない声とともに産卵場に入って来た。
まぁー!あんたら〜なんちゅーうらやましぃこと〜させてもらえるのん〜ワタチもやりたぁ〜〜〜ぃ!
思わずデッキに乗り出して、中2生の作業のようすを観察してしまう。

最初は、二人一緒に1箇所でゴソゴソしていたが〜
あっちでもクサガメが産卵しとったやろ〜、二人でかたまっとらんと〜◎◎君は、あっち行きよ〜

今度は別々の場所で掘り出し作業にかかっていたが〜
あのなぁ〜素手でせんでも〜道具〜使わんかいな〜あそこにいろいろあるやろぉ〜
ふぅ〜ん、ゴソゴソゴソ〜〜〜

言われたことを言われたようにしかやらない中2生、指示待ち人間の典型を見るようでおもろい。
飼育係さん、カメと違って中2生の扱いには苦労されてることでしょうなぁ〜。
お互い、いい意味で勉強になりますね。
きっとうちの倅もこんなだろな〜。

 
ここではのクサガメがつい今し方までコネコネ〜トントン〜していたのだが、
なんせ丁寧に丁寧に埋め戻されているので、穴の場所を探し当てるのも中2生にとっては大変!
せっかくの卵を壊さないよう、慎重に。  シャベルを使う手がついつい素手になってしまう。
ようやく掘り当てたらしい。
おぉー!卵だ! 1個、取り出しに成功!
さらに慎重に掘り進める。 2個目〜。

あのぉ〜、ちょっと聞いてもいぃかなぁ〜?」上から頭に声をかける。 なぜかすごく勇気を要した。
ん〜?
掘り出した卵って、どんな感じ? 手で触った感じ、柔らかいのかなぁ?」 なぜかドギマギ。。。。。
そう、ちょっと柔らかいみたい、、、です。 なんか固まってないってゆーかぁ〜。。。。。
その作業、おもしろい?」 あぁ、答えが一つしかないよな質問。 完全に上がっているワタチ〜
はぃ。。。おもしろいです。。。
ごめんね、中2生くん。 変なオバサンに付き合ってる場合じゃないんだよね。
さぁ、仕事〜仕事〜。
◎◎君は、けっきょく2個の卵を掘り当てた。

 
周囲より少し軟らかい場所を見つけたらしいが
その真下を垂直に掘り進んでも、
なかなか卵に突き当たらない。

▽▽君の傍に飼育係さんがしゃがみ込んだ。
もうちょっと掘る範囲を広げてみたら〜
でも、おっかなびっくりの▽▽君には、その「広げる」が
思い切りできない。ほんの1〜2cmしか広げられない。
なかなか卵にぶち当たれません。

飼育係さん、シャベルで広範囲を掘り返し始める。
えぇー!そんなに〜?  ・・・・・「あったぁ!
次々に予想地点から離れた場所で卵が掘り出された。

 
どうにか掘り終えて、埋め戻し・整地作業にかかる。
中2生、土だけ元に返してお終いを決め込んでいたら
あかん、あかん、もっとぉーしっかりぃー硬ぁーくぅー踏み締めとかな、あかん!
飼育係さん、ゴム長の靴底でガン!ガン!地面を蹴って、踏み締めにかかった。
えぇー!そんなに硬くするこたぁないでしょ。
次に産卵するカメが苦労しまっせ〜。

地面が軟らかいと、次に産卵に来たカメがそこでは産まんのや。
 軟らかい場所は崩れやすいから、掘っても掘っても地崩れしてしまうやろ〜。
 産卵の穴の形にならへん。
 だからカメはそんな場所は避けてしまう。
 さあ、しっかり固めときや〜。

ふぅ〜〜〜〜〜ん、納得!
カメに楽させようなんて考えは〜大きなお世話〜いらぬ節介なんだ。
これぞ究極のカメ迷惑じゃん! あぁ、しばし反省。。。。。

中2生が道具の片付けにかかってる時、待ってましたとばかりに質問してみた。
垂直に掘り下げていっても卵に行き当たらないみたいですけど、産卵の穴はどんな形してるんですか?
 ウミガメの掘るみたいな壷形ですか?

う〜ん、ちょっとちがいますねぇ。 長靴型ですかねぇ。
 底のところがくびれたようになってて、長靴のつま先の部分に卵が入るかんじですねぇ。
 地崩れにも強いですし、外敵が掘り返しにかかっても見つけにくいですから〜。

へぇーーー!
少し軟らかいとこを掘り返しても見つからないんだって分かってもらいたくて、
 説明せずにやってもらってましたが、それに気付くのは難しいみたいですね〜。

いやはや〜ワタチも
トライやるにトライしてみたら〜中2生といい勝負だなぁ〜きっと。

卵、まとめてこっちに持っておいで〜。」一足先にバックヤードに戻った飼育係さんの声がする。
孵化場の砂の中に1腹分の卵をまとめて埋めておく仕事がまっているらしい。
おい、▽▽、持てるか? こわすなよ。そこ(コンクリートの段差)、気ぃつけよ〜
うん、行こかぁ〜。

「トライやる中2生!今日でウィークもおしまい、もうすぐバイバイ、どうだった?」
それを尋ねるのが憚られるくらい緊張しきった様子の二人に、
がんばったね〜、おつかれさ〜ん。こけないでね〜。」と声にならない声をかけた。

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