【16】

  秋分〜寒露

   2001年10月3日  甲羅が剥がれる
     

お天気がいいと、アカミミBのようなバリンバリン甲羅のアカミミガメが何匹も見られる。
アカミミBほどではなくても、これから剥けていきそうなアカミミC&D。
きれいに剥け落ちてるアカミミA&E。
じっと目を凝らすと〜お池の底には〜セルロイドのような剥げ落ちた甲板がいっぱい沈んでいる。
アカミミガメはこうやってでっかくなっていくんだね。

イシガメやクサガメの甲羅剥げは観察できなかった。
しないのかな?

 

アカミミA: あんさん、甲羅がバリバリでっせ〜

        ↓イシガメ          ↓クサガメ

 

アカミミB: そうゆぅあんさんはツルツルでんなぁ。

 

 ↑アカミミC   ↑アカミミD        ↑アカミミ

 

★〜甲羅の話 その1〜★          栃本武良(姫路市立水族館 館長)


カメの年齢はわからないというが、イシガメやリクガメの仲間で年輪が刻まれて残ることが報告されている。
しかし、専門家でないとなかなか難しいようで、私にも確実な年齢査定はできない。
それと言うのもアカミミガメのようにヌマガメ類の鱗(甲板)は古くなると剥がれてしまい、
その下により大きな鱗が形成されているので、年輪を示す組織として役に立たないからである。

甲羅の変形したものの多くは栄養状態の偏りに起因するものであろう。
野外調査で捕獲したアカミミガメの甲羅の中央部は凸凹であるのに、
周辺部は滑らかに成長している個体が発見されることがある。
これなどは、ペットとして飼育されていた時に、偏った餌しか与えられなかった影響ではないかと考えられる。
それは、マグロのトロしか食べないんですとか、エビ肉が好物なのでそればかり与えているのです
と自慢げに話す馬鹿な飼い主が居るからである。
水族館の水槽の中で共食いがよく起るが、まず目玉が食われ、次いで内臓である。
多くの場合肉部は残されている。
北海道のヒグマだってサケの内臓だけ食べて、あの美味しい?サケの肉は放り出しているという。
クマが贅沢なのか、刺身好きなヒトが馬鹿なのかよく考えてみる必要がありそうだ。
大きくなって可愛くなくなって捨てられたアカミミガメは、池や川で食えるものなら何でも食って必死に生きている
結果が、あのバランスの取れた滑らかな成長に結びついているのだろう。
飽食に慣れた日本人も見習うべきことのようだ。

  ヌマガメ類の奇型(2) より甲羅に関する部分を一部抜粋
『ため池の自然』  No.23, 1996年6月, p.10-12 ため池の自然研究会発行


  この話に亀飼人として「うちのカメの食事はこんなもんで大丈夫か?」と少なからず不安を覚えた。
 10.26(↑をUPした翌日)館長さんに質問する機会に恵まれたので、その問答を↓に追加します。

   Q1: 『偏った餌』とありましたが、家で飼育しているカメの餌が偏らないようにするには、
       市販のカメの餌の他に、どんなものを食べさせれば良いのでしょうか?

     A1: 市販のカメの餌はそれだけで栄養的には問題ないかもしれませんが、
         カメをより元気に健康に保つには
、野菜魚の内臓を与えて欲しいです。

   Q2: 魚の内臓? あの『共食い』の話にあった内臓ですか?
       沼ガメの池でイシガメの共食いを見たことがありますが、確かに、頭からいってました。。。。。

     A2: カメじゃないですよ。 館内水槽の魚の共食いの話です。
         目玉で、次は内臓です。 生き物の本能でわかるんでしょうねぇ。
         あれは栄養のあるところから食べているんだと思いますよ。
         肉のところは食い残されていますからねぇ。

   Q3: 生餌を与えるってことですか? 例えばメダカをやるとか?

     A3: ハッハッハ〜。(なんで、笑われたんだろ?) 
        メダカじゃなくても、家で食べる魚があるでしょ、その内臓がいいんですよ。 

 なんか、餌をやるときの凄まじい光景を想像して、その始末は一体どうするんだ?と思ってしまったが、
 水棲ガメ担当の飼育係さんの話では〜

 夏場の屋外の池なんか朝一番で来てみたら、グチャグチャに食い残した餌のすごい臭いと水の汚れで
 とてもじゃないけどお客さんに来て見ていただけるような状態じゃないですよ〜。
 大急ぎで掃除してますけどね。
 限られた場所で、できるだけたくさん餌を食べさようとするのだから、仕方ないんですけど。

 食わせるってことは、
 手早くきれいに済ませようとする飼い主の都合のいいようにはいかなくって
 それなりに大変ってことか〜、やっぱり〜。
 

    

 

★〜甲羅の話 その2〜★   日和佐うみがめ博物館 カレッタ 展示解説プレートより


展示プレート203−2  
亀の甲ら

亀の甲らは、背中の甲ら(背甲)とおなかの甲ら(腹甲)からできています。
そして背甲と腹甲は、ブリッジとよばれる部分でしっかりとつながっています。
甲らの表面はうろこ状の角質板とよばれる甲らと、その下に厚い骨の甲らがあって二重になっています。
ろっ骨は骨の甲らを形成し、甲ら全体を下からがっちりと支えています。
そのほかに甲らは中から骨ばんや、けんこう骨で柱のように支えられ、さらにがんじょうに補強されています。

亀の甲らと、カニやエビのような甲殻類の甲らとはちがいがあります。
甲殻類の甲らは外骨格とよばれ、キチン質やクチクラという炭酸カルシウムなどからできており
成長していく段階でこの甲らを脱ぎすてていかないと大きくなれません。これを脱皮といいます。
しかし亀の甲らは成長と共に大きくなります。


展示プレート203−2  
亀の甲らの強いわけ

動物の世界で、亀の甲らほど完全な防ぎょの武器はないといわれています。
甲らはそれほど強くて、がんじょうな構造をした「家」ということができます。
それは次のような構造になっているからです。

シェル構造
 甲らはシェル(貝殻)のようにまわりが厚く、その他の部分は薄くなっています。
 シェルの構造は外から押されても力を均等に分散させこわれにくい特徴があります。
ハニカム構造
 六角形でつなぎあわせたものは、むだな空間がなく、軽くて、
 大きな外からの破壊しようとする力などにたえることができます。
 蜂の巣や体育館などのドームの天井など私たちの身近な所でいろいろと 
 見ることができます。
二重構造
 亀の甲らはうろこ状の角質板の甲らの下に骨の甲らをもった二重構造に
 なっています。 そして上の継ぎ目と下の継ぎ目の位置がずれていて
 全体を補強する 構造になっています。
 レンガなどを積むときのことを考えてみてください。
♪〜沼季〜♪indexへ   WELCAMETOP
inserted by FC2 system